物書き

2018年6月 4日 (月)

1月の新刊(今ごろ

えーあけましておめでとうございます。

というわけで新刊出てました。



半年近く経って大きな動きはありませんが、これ科学書としてもエンタメとしても最高の本です。実は原書の企画段階でお話をいただいたのが2016年4月。重力波検出がノーベル賞をとるはるか前で、早川から『重力波は歌う』が出るより前、まさに検出が発表された2月の直後なのです。そりゃ興奮しましたよ。本邦初の最新の重力波発見について語る本を訳せるかと。結果的に本邦初は逃しましたが、早川の本では語れなかったその後の発見についても、また人間ドラマ以外の科学的解説についても、さらにレーザー干渉計以外の方法による宇宙創成時の重力波観測への挑戦などについてもわかりやすくワクワクする文章で語られています。部数が少なく、広告もされていないので存在が知られていないようですが、読んだ方々からは等しく高評価をいただいています。

たとえばHONZのレビュアーとしても有名な冬木さんからこんな評をいただいております。
https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2018/01/22/080000

また『読書人』では龍谷大学の中野先生よりこのような寄稿もいただきました。
http://dokushojin.com/article.html?i=2903

そのほか、『日経サイエンス』ではサイエンスライター森山さんの評も、さらに一般読者の声としてこちらも紹介しておきます。
https://bookmeter.com/books/12525209

どうぞよろしく。

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2017年11月17日 (金)

新刊案内でーす

ついにきのこの記事はなく、新刊が出たときだけ更新するようになったのでタイトルも投げやり感が。

というわけで、今月初めに訳書が出ておりました。



BBCの科学番組などで解説をつとめるアリス・ロバーツ博士が、自身の専門である解剖学の知識を存分に発揮して、人体の各部にひそむ生命進化の跡を明らかにした意欲作。きっかけは、ふたりの子を宿してヒトの発生という神秘の現象に強く惹かれたことだったそうです。発生の順序を追いながら、人体の部位を脳天からつま先まで、丹念にとりあげて説明するため、ボリュームもありますが、わかりやすい語りと興味深い蘊蓄でぐいぐい読ませます。発生学と解剖学と人類学と生命進化をまとめて有機的に頭に入れたいという方はぜひどうぞ!

今はノーベル賞でも注目を一気に浴びた重力波のめっぽう面白い本の校正中。人間ドラマと科学解説が連星ブラックホールのように華麗に合体した、本当にすばらしい本です。去年の春に原書の企画を目にしたときから惚れ込み、訳していて実に楽しく高揚感がみなぎりました。期待して下さい。

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2017年2月28日 (火)

新刊(?)紹介など

新年あけましておめでとうございます。

……もう2月も末ですけどね。
昨年から訳していた本が訳了でき、確定申告もすませ、細かい仕事も2つほど仕上げたので、放置していたブログで昨年末に刊行された拙訳書(↓)を紹介しに浮上しました。



近ごろどうも腸内細菌をはじめとするマイクロバイオームがちょっとしたブームのようで、本書の前にも以下のような本が出ており、



ほぼ同じ時期に以下の本も刊行されています。



そんななか、拙訳書の位置づけは腸内に限らず体の内部・表面のほか周囲の環境にも棲む細菌、ウイルス、菌類まで広く含めた「マイクロバイオーム」について、アメリカ自然史博物館の学芸員が概説したいわばマイクロバイオームの教科書のようなものです。ただ、教科書といっても平板な内容ではなく、枕カバーにはトイレのドアノブと同じぐらい豊かなマイクロバイオームがいるとか、飲み屋で話したくなるような小ネタがいっぱい。よろしければぜひお読みください。

ではそんなところで、そろそろブラックモレルが顔を出しそうな時期ですね。去年のきのこ写真もあげていませんが、今年はもう少しきのこ写真もアップできたらと思っております。

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2016年9月25日 (日)

新刊紹介

また半年放置してました。もはや年二回しか更新しないブログとなるのでしょうか。

そのあいだに訳書が2冊出ていたのでご紹介します。
まず7月に、2003年刊行のオリヴァー・サックス『タングステンおじさん』が文庫化されました。サックス先生は惜しくも去年亡くなられてしまいましたが、繊細な心をもつ少年時代のメモワールにのせて綴られたきらびやかな化学史をぜひともまた多くの方に味わっていただきたいと思います。



さらに9月24日、満を持してニック・レーンの最新作が刊行されました。邦題は原題と大きく違いますが、レーンの二作前の原題Power, Sex, Suicideがジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』をもじっているみたいだったので、あえて今回の邦題でそれをまねてみた次第。本書のテーマがストレートに伝わると思うのですが。

内容は、一言で言えば、「レーン史上最高難度にして最高にエキサイティングな本」です。生命の起源から初期の進化に至るまでを、エネルギー論で説明するという斬新かつ説得力のある主張はビル・ゲイツをも仰天させました。詳しくは、HONZに掲載された私の訳者あとがきを参考になさってください↓
http://honz.jp/articles/-/43334


きのこにかんしては、春はアミガサタケとハルシメジがそこそことれ、5月にカンゾウタケツアー、7月初めにキヌガサタケを見に行って、直後からタマゴタケやヤマドリタケモドキやムラサキヤマドリが出てきて、9月初めにタマゴタケの秋シーズンが再開しました。写真はありすぎて面倒なのでパス(ひどい)。

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2015年9月30日 (水)

新刊出ます

いつのまにか秋ですね。私の夏はどこへいったの?

私の夏はここへ行っていたようです↓

と、わざとらしい流れで新刊紹介です。刊行直後に早くもHONZで仲野先生が取り上げてくださいました。

http://honz.jp/articles/-/41855
先生ご自身、グリベック開発の話にとても興味をもたれていて、本書の主人公と言えるドラッカーにノーベル賞をとってほしいとおっしゃっていました。今年のノーベル賞ももうすぐ発表ですが、まさかとってしまったりして。

本書の内容をひとことで言えば、慢性骨髄性白血病(CML)の原因解明から特効薬の開発・販売に至る、研究者の努力と、利益優先体質の企業を変えた医師や患者の苦闘の物語です。

CMLの特効薬グリベックは、従来のがんの薬とはまったく違い、がんの原因を直接たたくことのできる「分子標的薬」の第一号でした。余命わずかの患者が一日一度の錠剤服用だけで完全寛解の状態に至るという信じられないほどの効果が出たにもかかわらず、患者数の少ない希少疾患ゆえにコスト回収への不安を感じた製薬会社が治験・販売に二の足を踏むというはたから見ても実にもどかしい状況を、正義の人ドラッカーや患者たちが奮闘の末、勝利を勝ち取るという爽快な読後感を味わえるヒューマンドラマです。前半の病因解明のくだりは専門的な話がからみあって多少難しさを感じるでしょうが、後半の治験あたりからは一気読み。ぜひとも多くの方に読んでいただきたいです。

秋のきのこは今年は2週間近くシーズンが早く、戻りのタマゴタケも8月末から出はじめて今ではもうほぼ終了してしまいました。そのへんのご報告もしたいけれど、今日はとりあえずこんなところで。

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2015年2月19日 (木)

期待の新刊出ます

あけましておめでとうございます。

……って何を今さらですが、今年初の更新なので一応。
なんだかんだでばたばたしてますが、新刊が出るのでご案内に浮上しました。

ミチオ・カクの翻訳もこれでもう4冊目となりますが、今回のテーマは「心」。理論物理学者として宇宙論や最先端の物理学にからめた本を書いてきた彼が、専門外のテーマに挑んだわけですが、心配ご無用。新鮮な物理の視点で脳と心をとらえ、最初の基本的な説明を越えたらSF顔負けのとんでもない脳神経科学の未来予想が続くので、あとはもう巻末まで読むのをやめられなくなります。ニューヨークタイムズ・ベストセラーのノンフィクション部門1位獲得も当然か。

正月明けからNHK総合で『NEXT WORLD』というシリーズ番組が放映されたのですが、ミチオ・カクの前作とこの新刊の内容がかなり使われており、本人も出演していたので、刊行前からおかげさまでかなり売れている模様です。3月にもBSでミチオ・カク出演番組があるそうなので、そちらも楽しみです。

そんなわけで、ぜひお手にとってご覧下さい。本書についてはこちらのイベントでも編集者とともにお話しする予定です。
http://techizen.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/12-9107.html

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2014年12月 6日 (土)

おひさしぶりです

ええと、完全にブログを放置していました。7月に始めるはずの仕事が前の仕事の関係で8月から始めることになり、毎朝6時か7時まで仕事をして寝るというもはやどこの国で暮らしているかわからない生活を続け、なんとか11月中旬に訳了。すぐさま前半のゲラが戻ってきたものの、なんとか人間らしい生活ができるようになりました。

そのあいだに秋は10月中旬に無理してきのこ合宿へも参加し、例年どおりハナイグチなどの鍋を堪能しました。今年はツイッターで呼びかけたこともあり、14人ぐらいの大人数で楽しくきのこ狩りや夜の宴会を楽しめました。訳了後の11/23にはきのこ仲間と二子玉のきのこアートを見て買ってから恵比寿のマッシュルームへ行ったり、その後お台場のキノコナイトへも出かけてきのこづくしの一日を過ごしました。
あと、9月には近所のシロのタマゴタケも味わっていました。今年は7月の第一陣は豊作だったものの、9月の第二陣は不作。
きのこはこのぐらいにして、11月中旬にはこんな訳書も刊行されております。
昨年末に苦労させられていた進化倫理学というかそんな感じの大部の書でして、内容の斬新さについては長谷川眞理子先生の解説が実にわかりやすく、なるほどそういうことだったのかと私自身気づかされた次第。いかんせん初版が少部数なのでこれでは苦労がまったく報われず、時給にすると世で言う最低賃金を下回るのではないかとすら思えてしまいますので、どうか増刷されますように。ちなみに本書も後半を3人の方に下訳をお願いいたしました。大変な苦労をともにしてくださり、感謝のきわみでございます。
そのほか、今月中旬にはこちらの本も刊行予定ですのでどうぞよろしく。

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2013年4月20日 (土)

ご恵贈書籍紹介

しばらくのあいだに何冊か知り合いの方々からいただいた本があったので、遅ればせながらお礼かたがたまとめてご紹介を。

同じ師匠の門下生であるKさんのお訳書。なにかと気になり議論になる放射能について、小項目形式でさまざまな物質や用語を紹介した本。単位の換算など丁寧な訳注を加えるところなどさすがKさんという感じです。
生徒のTさんのお訳書。毎度ながらご自分で見つけた本を刊行へもっていくお力がすごい。これも知識層には良い議論のネタを提供するのでは。
同業のYさんから。似非科学とは一線を画しているとのこと。科学的な議論が気になります。昔から植物を傷めるときに微弱な電流が流れるという話はありますが、もう一歩踏み込んだ議論の模様。

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2012年12月 6日 (木)

銀メダルいただいちゃいました

先日、ノンフィクションの出版翻訳にかかわる訳者編集者などが集まる忘年会に行ってきました。10年ぐらい前から出ていますが、今年はなんと投票で選ぶ今年の書籍で第2位をいただいてしまいました。いただいたのは『2100年の科学ライフ 』です。話すの苦手なのに受賞スピーチまでさせられちゃいましたが、同業者に認められ、しかもビジネス書が多いなかで科学書を選んでくださったことが本当にうれしくもありがたいです。刊行時期が近くて印象に残りやすかったのもよかったのかしら。

ちなみに順位はこう(2位は同数票)。

1位 『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

2位 『2100年の科学ライフ

   『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

3位 『スタンフォードの自分を変える教室

それから、しばらく頂き物の本を紹介していなかった気がするので、最近いただいた本をご紹介。

私の生徒さん1名と、私と同じ師匠の門下生仲間2名が混じっていらっしゃいます。生徒のMさんにいただきました。ありがとうございます。早川としては2冊目の元素ウンチク本ですね。私も大学で化学を専攻していながら化学の一般書が少ないので仕事に生かす機会があまりないのですが(といっても学卒だからたいして知識はない)、ちかごろ元素本がそこそこ出てますね。静かなブーム?

以上、今日も簡単にこのぐらいで。

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2012年10月18日 (木)

半年ぶりの訳書紹介

というわけで、先月末に刊行されていた訳書の紹介を今さらながらさせていただきます。きのこに心を奪われてそれどころじゃなかったんですよね^^)

パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ 』、『サイエンス・インポッシブル―SF世界は実現可能か 』に続くミチオ・カク拙訳の3冊目になります。昨日の日経新聞夕刊では、竹内薫氏が書評で5つ☆をつけてくださいました(私は内容未見ですが)。

以下、すでにメールなどで送った私の紹介文を転載します。忙しさにかこつけてごめんなさい。

前著『サイエンス・インポッシブル』で百万年単位の未来を思い描いた「科学のエンターテイナー」ミチオ・カクが、今度は300人以上の科学者への取材をもとに近未来を「サイエンス・ポシブル」として具体的に予言。SFの世界がここまで間近に迫っているとは仰天必至です。後半では人間の未来に対する文明論的・社会的考察もあり、諸刃の剣たる科学による自滅を防ぐために何が必要かについても触れていて、カク氏が科学の教育・啓蒙に熱心な理由がわかった気もしました。
ちなみにカク氏は本書刊行以降に起きた福島原発事故について、当初からかなり厳しい見方をしており、去年3月下旬にはブログで「早急に石棺で封じるしかない」と指摘したり、3か月後にはインタビューで日本政府が嘘を流布していることを指弾したりしていました。科学の未来に楽観的な彼がここまで書く事態の重大さに背筋が凍る思いをしたのを記憶しています。
以上、宣伝でした~。あと実は以下のきのこ図鑑も出ましたが、hontoなどでは発売しながらアマゾンは未入荷のようなのでまたのちほど。

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