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2008年3月19日 (水)

巨星墜つ

アーサー・C・クラークが亡くなったらしい。高齢でありながらなお執筆活動を続けていてすごいなあと思っていたが(晩年はほとんど他のSF作家との共作のようだが)、ついに……。享年90。

アシモフ、クラーク、ハインラインといえば、かつてはSF御三家として不動の地位を築き、僕も学生時代にハヤカワ文庫の青物を読みあさっていたときにそれなりに読んだ。やっぱSFの黄金時代というのはあの頃だよなあ。SFが斬新なアイデアにあふれ、どきどきするような未来を提示していたのは、1980年代までだったかもしれない。最近は現実の科学のほうが進歩が速くて、SFに新鮮味が失われている気がする。

もちろんSFのアイデアで実現されていないものは多いが、大がかりなアイデアはかなり出尽くしてしまい、近ごろは物語で読ませようとするしかなくなっているのではなかろうか。そのぶん小説としての深みは増していて、それはそれで歓迎できることだけれど。そういう意味では、SFは文学として成熟を遂げたのかもしれない。最近はカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』みたいに純文学とSFの垣根がなくなったようなものも出てきているし。

アイデアSFを読んでいたころは、描写の粗さが気になって、小説として完成度の高いのを書いてみたいなあなんて不遜なことを考えていたけど、今はまた、奇想天外なアイデアで頭をがつんと殴られるような本も読んでみたいなあ。

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